裁定取引という取引を知っていますか?
先物と現物の価格差を利用した取引で事業などに生かされています。
裁定取引(アービトラージ)
裁定取引とは、現物と先物の価格差を利用して収益を上げる取引です。
先物と現物には理論的な関係(無裁定価格)があります。しかし、何らかの理由で
この関係が崩れ、先物が理論価格より安くなったり高くなったりする事があります。
このような場合に現物と先物を利用して収益を上げることを狙うのが裁定取引です。
具体的には、次のような方法を取ります。
先物の価格が高いのであれば、現物を買って保有すると同時に先物を同量売ります。
先物決済時には現物を引き渡します。これにより、
『先物売却価格−(現物購入価格+保有コスト)』
だけの収益を上げる事が出来ます。
実際には、多くの市場参加者が裁定取引の機会をうかがっており、
少しでも機会があれば取引を行っています。その結果、
先物価格は理論価格に近づき、裁定取引の機会はあまりなくなっているのが現状です。